2021年の日本ダービーは、圧倒的1番人気のエフフォーリアを、福永騎手騎乗のシャフリヤールがゴール寸前で差し切る、という結果になりました。
エフフォーリアにとっては、父エピファネイア、祖父シンボリクリスエスに続き、3代続けて日本ダービー2着という悔しい敗戦、一方シャフリヤールは、ディープインパクト産駒として7頭目のダービー馬となりました。「ダービー馬はダービー馬から」という競馬の格言がありますが、血の呪縛からは逃れられないのか・・・と感慨深い日本ダービーでした。
「競馬はブラッドスポーツである」とも言われるほど、競馬と血統は切り離せない関係です。数百年に渡って淘汰され、研ぎ澄まされてきたサラブレッドの血統は、ロマンを感じさせる存在ですが、同時に予想の武器とも成り得ます。
たとえば、白毛のソダシが敗れた2021年のオークス。クロフネ産駒は、東京コース・OP以上・芝2000m以上、という条件だと過去15年で、0-0-4-30、という成績です。辛うじて3着に来たことはあるけど大抵負けるという、血統的には決して得意条件ではないことが分かります。加えて、ソダシの母ブチコ、祖母シラユキヒメも2400mという距離を走ったことがありません。このように父母共に、東京の芝2400mは最適な舞台とは言えないのです。
幸運にアシストされて好走する可能性も、0ではありませんが、1着候補とするには、血統的にリスクが高いことが分かります。このことを理解していれば、ソダシから勝負をすることは避けられたでしょう。このように距離適性・馬場適正など、血統の知識が役立つ機会は意外と多いものです。
私自身、血統を予想の主軸にすることはありませんが、狙っている馬の加点材料・原点材料として、血統は考慮します。予想すべてを血統に頼ることはないにしろ、決して無視してはいけない存在が、血統なのです。
血統にも色んなアプローチがありますが、入門書として「勝ち馬がわかる血統の教科書」をオススメします。著者の亀谷敬正さんは、血統をメインにした競馬予想家として有名な方です(私の中ではダビスタのインブリード配合でお世話になった人)。
血統の見方、日本や世界の血統のトレンド、血統を馬券予想に活かす方法など、血統に対する知識がこの1冊に詰まっていますので、血統に興味のある方はぜひどうぞ。(帯に書いてある「面白いほど馬の能力が分かる!」はさすがに煽り過ぎだとは思いますが)
そんなありきたりの血統論では物足りん!濃いぃ血統本を読みたいんじゃー!と向上心の塊の御仁には、「サラブレッド0の理論」をチョイスしました。世の中に数多ある血統本の中でもかなり異端な存在かと思いますが、読む人によっては馬券のヒントにもなるかもしれません。私自身、第9章で触れられている「牝馬の体調のサイクル」を馬券に活かせないかと思いチャレンジましたが、ひたすらめんどくさくて断念しましたけども。
(紹介しといてアレですが、値段がすごいことになってますね。元々2,800円+税ですから4倍ですか。絶版ですからプレミア価格になっているんでしょうけど、読み物としては面白いけどそこまでの価値はあるかなぁ)
2021.05.28
2021.05.28
2021.06.22
2021.06.08
2021.06.28