リンドブラッドに関するつぶやき

[2/M]以下に招待講演の内容を紹介：原子物理、量子光学、固体物理の境界領域における様々な実験系は、コヒーレント量子ダイナミクスが外部環境との結合によって生じる散逸と対峙する開放マルコフ型多体量子系としてリンドブラッド方程式を基盤として理論的に記述することができる事から開始。

[4/M]これらの問題を解決するために、種々の手法が議論されている。リンドブラッド方程式から量子確率微分方程式に移行する手法や、多体問題を自己無撞着な動的平均場に従う量子不純物モデルに写像する動的平均場理論DMFTを採用するなど多彩であることが紹介された。

[6/M]「動的平均場理論は、関連する不純物問題の解に非交差近似を用いて、リンドブラッド方程式で記述される開放ボソン量子系に拡張されており、DMFTの応用範囲を広げるためには、マルコフと非マルコフ浴が存在する不純物モデルの解法の開発が重要である」と指摘があった。

[7/M]その詳細説明ではアンダーソン不純物モデルが紹介された。そこでは拡大フォック空間が採用され、密度行列はベクトルとして表現される。リンドブラッド作用を表す行列が拡大フォック空間で対角化され計算が可能となる。これらの数理に対する小嶋泉氏の貢献が説明された。